国会図書館

 前回「YEAR BOOK1973」を入手した直後、数冊のカタログを入手しました。パイオニアの1990年代後半の総合カタログです。ヘッドフォンの記述はありましたが、その情報量は非常に少なく、「STEREO GUIDE」の写真よりも小さな画像と型番、値段しか載っていませんでした。

 管理人は個人的な都合と他の趣味にのめり込んだ為、1990年代後半以降のカタログをあまり持っていません。このサイトの開設当初はカタログの入手が困難な海外製品や国内のマイナーなブランドは「STEREO GUIDE」のデーターで乗り切り、メジャーなブランドについては、1990年代まで作成し、残りはカタログの入手を待って補充する予定でした。しかしパイオニアの総合カタログをみて、とりあえずメジャーなブランドについても、2000年までひととおりデータを出していくことにしました。

 その為、「STEREO GUIDE」の収集を優先することにしたのですが、この「STEREO GUIDE」シリーズは元の価格が高く、プレミア付きの値段で出されることもあり、趣味の範囲ではなかなか買い揃えられません。幸い管理人は東京近郊在住ですので、国会図書館を活用することにしました。

 国会図書館の開館時間は 9:30〜19:00(土曜日は17:00)、資料請求の受付が 9:30〜18:00(土曜日は16:00)、即日複写の受付が10:00〜18:00(土曜日は16:00)です。基本的に関西にある資料の閲覧やネット経由の資料複写依頼・資料の申込をしない限り、事前の手続はいりません。(*)ただし、カバンの館内持ち込みはできません。また音響機器の持ち込みはできないので、資料請求や複写請求の時間待ちに読む本などは用意して、備付けの透明袋に入れて入館してください。

 詳しい利用法は→  http://www.ndl.go.jp/jp/service/tokyo/index.html#amphlet01

 資料の検索は→  http://opac.ndl.go.jp/index.html

(*)2012年1月より、身分を証明できるものの携帯が必要になりました。入館自体はできますが、資料の閲覧に制限があります。

 先日閲覧したYEAR BOOK1970、STEREO GUIDE1974-75、1975、1980及びオークションで入手したSTEREO GUIDE1984について書きます。


T.YEAR BOOK1970

 これまで名前は知っていましたが、ヘッドフォンを出していることを知らなかったブランドが何点か見つかりました。これらについては順次データを追加していきます。また以外だったのが1970年版ではゼンハイザーの記述がありませんでした。それどころか海外製品については1点しか載っていませんでした。各社の機種構成については、あまり変化がありませんでしたが、家電・総合電機系メーカーについて、オーディオ用のブランドではなく、自社の一般的なブランドで販売していたことがよくわかりました。もちろんこれまで知らなかった機種も載っていました。一番の発見は「アカイ」がコンデンサー型ヘッドフォンを出していたことでしょう。


U.STEREO GUIDE1974-75、1975

 意外なメーカがコンデンサー型ヘッドフォンを出してしたことがわかりました。アメリカの「スーペレックス」が2機種もコンデンサー型を出しており、また「ホシデン」も画像は確認できませんでしたが、コンデンサー型を出していたようです。


V.STEREO GUIDE1978

 画像なしで公開していた「エレガ」のいくつかのモデルについて、画像を入手しました。そのうち何点かは他社モデルにシルエットが非常に似ており、OEMモデルのベース機だったのではと感じました。


W.STEREO GUIDE1984

 ソニーの「ヘアシリーズ」について、一世代分のモデルがぬけていたことに気がつきました。またおもしろいブランドが一つ載っていました。

 

X.ヘッドフォンとヘッドホン

 当サイトでは、「HEADPHONE」について「ヘッドフォン」と表記しておりますが、世間一般では「ヘッドホン」と表記してる例が多いようです。この点について、以前、某有名ヘッドホンサイトで、『「ヘッドフォン」と書く人は比較的年配の人に多い気がする』と書かれていたことがあります。管理人はオーディオ全般ならともかく、ヘッドフォンに限定すれば大多数の方よりはキャリアだけは長いのですが、この「ヘッドフォンとヘッドホン」について年配の人が多く使っていると感じたことはありません。データベースを作るほど資料を集めたので、この点についてザッと調べてみました。

@オーディオ誌

 音元出版(オーディオ アクセサリー誌等)は手元にある限りでは、1970年代から一貫として「ヘッドホン」と表記しています。逆に音楽出版社(CDジャーナル誌等)やステレオサウンド社は大体「ヘッドフォン」と表記しています。

Aメーカ・カタログ

 国内メーカーについては大多数が「ヘッドホン」と表記しています。しかし管理人が好きなブランドに関しては「ヘッドフォン」と表記している場合が多いようです。

・スタックス・・・同社は自社製品を「イヤスピーカー」と呼んでいますが、動作原理の説明等では「ヘッドフォン」と表記しています。

・ゼンハイザー・・・同社の場合、1980年代までのカタログでは「ヘッドホン」と表記していますが、1990年代中盤以降今日まで「ヘッドフォン」と表記しています。

・オーディオテクニカ・・・同社の場合、1980年代中盤までと、現在では「ヘッドホン」と表記していますが、1980年代後半から1990年代初頭まで、「ヘッドフォン」と表記しています。

 その他、ウルトラゾーンやグラドなど比較的新しいブランドは、「ヘッドフォン」と表記しています。

 管理人が自己で複数所有するブランドについて集計すると、「ヘッドホン」=34.9%、「ヘッドフォン」=24.8%、「混在」=40.3%となりました。

B国会図書館蔵書数

 館内の端末で検索した結果、「ヘッドホン」で3件、「ヘッドフォン」で8件という結果になりました。「ヘッドホン」での文献でヘッドフォンを扱っていたのが、白夜書房の「新・萌えるヘッドホン読本」1冊だったのに対し、「ヘッドフォン」での文献に音楽出版社のムック(ヘッドフォンブック2008等)やステレオサウンド社の当サイトの資料=「別冊-1978 Hi-Fiヘッドフォンのすべて」などが登録されていたためです。

 必ずしも「ヘッドフォン」と書くのが古いとも思われませんし(逆に本当に古い文献では「ヘッドホーン」とのばして表記していました)、今後も当サイトでは「ヘッドフォン」と表記していきます。

 

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